レアッシ福岡FC「育成コース」では様々な小学校、中学校の選手が所属しています。
練習や試合を通じて、日々サッカー選手としてのレベルアップを図るとともにもう一つクラブが重点を置いているものがあります。
『自立』〜自分の足で立つ〜
それは『選手の自立』です。
クラブでは、『良いサッカー選手になるためには早い年代から自立する』ことが重要であり、また『自立している選手はサッカー選手としても成長する』という考えを持っています。勿論、年齢や個人によって『自立の度合い』は異なるのですが、その選手が少し難しくても自分でできることを自分でやらせるということにも取り組んでいます。
以前に比べて現代の社会では子どもの自立がとても遅いと感じています。家庭や学校という狭い枠内で守られている時は問題ないのですが、最終的には社会に出なくてはなりません。
子どもが大人になって会社、もしくは社会の組織に入った時に、仕事ができない、コミュニケーションが取れない、臨機応変にやれない、すぐ妥協する、ほうれんそうができないなどなど、ネガティブに捉えられることがないようにするためにも、子どものうちから学校の勉強以外にも教育をしてゆく必要があると思います。
では我々のような「サッカークラブに何ができるのか?」。僕らが選手たちと過ごす時間は家庭や学校に比べると極端に少ないです。基本は家庭にあると思いますが、その短い時間の中でも僕らは何らかの刺激を選手に与えなくてはなりません。
何故なら、レアッシというクラブが目指す大きなものの一つに『ハイレベルなサッカー選手を排出する』ということがあり、そのためにはまさに『自立した人間性』がとても重要な要素にもなるからです。
クラブでの取り組み
では、具体的にどのような取り組みを行っているかをご紹介したいと思います。
①試合の日はバスで移動
通常の練習日でもバスでグランドまで通っている選手はたくさんいますが、試合の日は全員バスで移動します。
朝自宅付近までバスが来てそれに乗り込んだら家に帰り着くまで、自分たちのことは自分たちでやります。バスの中でもきちんとルールを守ること、コーチに注意されたり叱られたりすることもありますが、すぐにルールを理解します。慣れた選手たちは規律を持ってバスを利用してくれています。
朝家を出たら家に帰るまでは選手とコーチたちだけですべてを行います。
②試合の日は保護者の方はノータッチ
レアッシでは、「試合会場では保護者の方と選手は接触しない」というルールを設けています。当然、自立を促すためのルールですが、多くの保護者の方にご理解をいただいているのはありがたいことです。
グランドに着いたら荷物を自分たちで用意し、必要なら自分たちでテントを組み立て、グランドも自分たちで作ります。道具の管理から全てコーチと選手たち、協力して行います。年齢が上がるとほぼ選手だけでやります。
試合会場ではどうしても選手に手を差し伸べたくなる場面もあるのですが、「自立させることもトレーニングが必要」だと考えれば、サッカーと同じでミスをしながら選手たちは成長して行きます。
『自立すること=自分で責任を取ること』
これは人間性だけでなく、サッカー選手にとっても大事なメンタリティです。