試合に出れなければ絶対に上手くならない 〜補欠選手を作らないための方法②〜

サッカーは、もしくは他のスポーツでもそうですが、「試合で選手は上手くなる」というのは明白です。

どんな練習よりも「試合での経験」が選手を成長させます。

先日、日本のスポーツ(体育?)の問題として『補欠選手』について書きました。
記事はこちら

その解決方法としての案を書いてみたいと思います。
今回はジュニア年代(小学生)編です。

1試合を60分ゲームにする

福岡市では、小学6年生であっても40分ゲーム(20分ハーフ)、5年生なら30分ゲーム(15分ハーフ)というあまりにも短い時間で公式戦が行われています。

試合時間が短いと何が問題かというと、『体力だけでなんとか乗り切ってしまう』という現象が起こるからです。

例えば大人の試合は90分です。
それだけ長いと、全ての時間でプレスをかけるのは不可能ですし、サッカー特有の「流れ」が動きます。

しかし、15分ハーフだと最初から最後までハイプレスも可能になったり、ロングボールをひたすら蹴り込んで時間を使うことも可能です。

そのような試合時間の設定が「福岡市のサッカーの質を下げている」とも表現できます。

僕の理想では小学生高学年なら60分ゲーム。
15分の4ピリオドでも良いし、他の形でも良いと思います。

登録選手を最低限全員使う

次にベンチ入りしている選手を「1ピリオド、もしくは2ピリオド以上は必ず出場させなければならない」というルールを設けることです。
それによってベンチにいる選手は全員出場時間を確保できます。

しかし、そこであるのは「たくさん試合に出場させると負けるから主力の選手だけで行こう」という発想です。

その場合、例えば「8人の主力のみで戦う」という方法をコーチが選んだとしてもOKです。
しかし、60分という長い時間なら8人だけで戦うのは不可能になりますし、けが人が出た場合は7人で戦うしかありません。

それでも良いなら8人でベストを組めば良いでしょうが、試合時間が長いので、体力的な消耗もあり試合に勝つのは難しくなります。

そうなると、8人以上ベンチにおくことになりますが、ルール上「〇〇分以上出場させないといけない」となるので、スタメン以外の選手にも試合に出るチャンスが訪れます。

同じ選手だけが交代する 〜よくある光景〜

福岡市でもよくある光景は、主力のポジションは固定で、あるポジション、もしくは同じ選手だけが交代している例です。

試合時間が短い中で、主力選手は外せないけど「とりあえず試合に出しています」という雰囲気があります。

このような『無駄なこと』をなくすためにも、福岡市のサッカーには、試合時間やリーグ戦の意味などを真剣に議論してもらいたいところです。

60分ゲームの4ピリオド制などはスペインなどでもやっている例で、「子どもたちのために」という視点からは有効なものではないかと思い紹介しました。

他の方法でも「子どもたちの出場時間を確保する」やり方があると思いますので、いろんな方法を提案していけば良いかと思います。

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この記事を書いた人

□スペインサッカー指導者ライセンス レベル1
□選手歴 筑陽学園サッカー部卒
□指導歴
2007-現在 レアッシ福岡FCジュニア,ジュニアユーススタッフ
2009-12 FCバルセロナ オフィシャルスクール福岡校コーチ
2015-2016 スペインバルセロナ在住
2015-16 UE CORNELLA Juvenil B 研修(バルセロナ)

サッカーコーチが学べる情報サイト『ジュニアサッカー大学』を運営