「試合に負けて選手を走らせるならお前も一緒に走れよ。普段のトレーニングの質が低いから試合に負けたんだろ?だから責任を取って走るべきはお前だから」
この言葉は私がスクールコーチを2年務め、初めてジュニアユースのチームを指導していた時に先輩から言われたものです。
当時はどうしても敗戦や失敗を選手のせいにしてしまい、自分の実力不足を受け入れられていない時期でした。そしてある時、【もっと厳しく指導した方がいいのでは】という考えに行きつき、フェスティバルに参加した際に試合で負けた後に選手を走らせたのです。そしてそれを見ていた先輩から最初に書いた言葉を投げられたのでした。
この言葉は本当に自分にとって衝撃的で、その後の指導者としての立ち居振る舞いを大きく変えるキッカケとなりました。
実際にプレーするのは選手であり、彼ら自身は敗戦の責任を感じるべきだとは思います。しかし指導者は選手の前でどういう態度を見せるかは別として、心の奥底では敗戦の責任を背負い込み、自分の日々の指導や現在の実力を反省しなくてはなりません。
そういったスタンスでいられるからこそ、自分の現状に満足せずに国内外の試合を観たり他業種の方を含む様々な本を読んだりという努力をすると思うのです。
それは一種の危機感ではないでしょうか。それだけの要求を自分自身に課して努力しているからこそ選手へも高い要求ができるのです。
この言葉を忘れることなく、敗戦の責任から逃げずに受け止めるスタンスでいられる指導者になれるよう進んでいきたいと思います。