こんにちは、コーチの黒沼です。私が今滞在しているバルセロナにはトップチームがスペイン1部リーグ(リーガ・エスパニョーラ)に所属している2つのクラブがあります。1つは世界的に有名なFCバルセロナ、そしてもう1つがRCDエスパニョール。後者の方は以前、中村俊輔選手が在籍した事もあるので知っている方もいらっしゃるかもしれません。
RCDエスパニョールは日本ではそこまで知名度が高くないかもしれませんが下部組織(ジュニア・ジュニアユース・ユース)のレベルはかなり高く、カテゴリーによってはバルサより順位が上なんていう事も珍しくありません。その下部組織の練習が毎週木曜日のみ見学可能となっているので先週・今週と続けて練習場へ足を運んで来ました(今回載せている写真は全て練習場のもの)。 そこでは11人制のコート1面と7人制コート1面でU-7からU-16と女子のおそらくユースと大人のチームが時間を変えてトレーニングしていました。その中でも目を引いたのがU13のA・Bチームの2つでした。どちらのチームもテクニックレベルが高いのは共通しているのですが、Aチームは守備におけるインテンシティが高いハイテンポな中でプレーしていました。
一方のBチームは、そこまで守備のインテンシティは高くないもののコートをあえて狭くして自然とプレッシャーが早くなる状況を作り出した中で「トライアングル」「CBがボールをフリーで受けた時の相手ボランチまたはトップ下を引きつけるドリブル」「CBが引きつけるドリブルをした時のWGの中へカットインしてのパスラインを作り出す動き」という戦術要素をものすごいスピードの中で的確に行っていました。
そのあまりの質の高さに驚き、感動したと同時に「こういうチームを作りたい!この監督達に追いつきたいし勝ちたい!!」と刺激を受けました。この私が受けた刺激をレアッシが所属している福岡市のジュニアサッカーやジュニアユースサッカーの関係者をはじめとする日本のサッカー関係者の皆さんにも感じていただきたいと思ったので今回はいくつか動画を載せます。動画の中での言葉や、動画下に文字で少し解説も載せておきますので参考にしていただければと思います。
U10チーム 7vs7+1フリーマン+2GK(オレンジのフリーマンが常に攻撃側のCBの位置にポジションを取る。1-3-1-2システムからビルドアップ時にボランチがDFラインに降りてきて、1-2-2-2システムへ変化する形を意識したものと思われる)
U10チーム 3vs3+1フリーマン+2GK(オレンジのフリーマンが常に攻撃側のCBの位置にポジションを取る。1つ目の動画と同様のプレーモデルが落とし込まれたトレーニング)
U12チーム 7vs7+2フリーマン+2GK(黄色のフリーマンはWGの役。フリーでドリブルしながら前進するCBは人形へ向かって相手を引きつける。そして内側にパスラインがある場合にフリーマンは中へカットインする。ボールを受ける際にボールの出し手と次にパスを出せる相手とのトライアングルを意識する。動画の最初でフリーズされたシーンではCFが最初から低いポジションにいて、縦の深さが取れていないことを監督から指摘されている)
U12チーム 6vs6+2フリーマン+2GK(1つ目のトレーニングと同様のプレーモデルに基づいたトレーニング)
後日、U13ならびにU16のトレーニング動画も載せますのでお楽しみに!!