先日、レアッシのU-11の選手がトレセンの選考会に参加し、数名が受かって数名が落ちました。
ここでトレセンとは何か?という選手や保護者の方も多いと思いますので説明します。
簡単にいうとトレセンとは選抜
「トレセン」とはトレーニングセンターの意味で、日本サッカー協会が取り組んでいる日本の選手育成システムの一つであるものです。
福岡市の場合、区の選抜から始まり、その次は福岡市の選抜、そして福岡県の選抜、そして九州や日本につながります。つまり、南区選抜に受かれば次に福岡市選抜にチャレンジできます。
所属する県や地域によって違いがあると思いますが、そのような構造になっています。
トレセンの目的や意義はそれを主催するサッカー協会の仕事なのでここでは言及しませんが、あまり世界では例を見ない日本独自のシステムかと思います。
トレセンをやる意義についてはまたどこかで考えてみたいと思います。
やはり選ばれたいトレセン・チームの推薦が必要だが…
そうすると、本気でサッカーに取り組んでいる選手たちは、やはりそれを受けてみたいと思うのが自然かもしれません。興味を持たない選手もいますが、選手の多くは可能なら選考会にチャレンジしたいと思うのではないでしょうか。
しかし、選考会に出るにはクラブの推薦が必要になります。
基本的には「クラブが推薦する選手を選考会に出してください、ということなのでチームによっては監督が数名を推薦して選考会に出すのが一般かと思いますが、今回のレアッシのU-11の場合は、選考会の時期にファーストチームに所属している選手の中から参加を希望する選手を選考会に出す事にしました。
なぜ、希望する選手にしたかというと、ファーストチームの選手の甲乙をつけれるほど、レベルの差がなかったのと、もし合格した場合には、チームの活動よりもトレセンを優先しなければいけなくなるので、チャンレンジしてみたいという意思がなければ、難しいと判断したからです。
ということで、ファーストチームの中から希望する選手をトレセン選考会に送り出しました。
トレセンでの評価基準とレアッシの評価基準の違い
今回に限らず今までもそうですが、当然ながら「なぜこの選手が受からないのか?」という疑問はあります。しかしそれはトレセンにはトレセンの選考基準があり、レアッシにはレアッシの選考基準があるということです。
指導者の中でも賛否両論ある『トレセン』ですが、僕はそれに意義を唱えるというよりは、トレセンにはトレセンが考える「評価」と「意義」があって良いと思っています。その基準が僕らと違ってもそれは別に問題ではありません。
僕らが考える「良い選手、将来可能性がある選手」とトレセンが考えるそれは、共通する部分もあれば大きく違う部分もあるのは当然です。それはそれで良いのではないでしょうか。監督が求めるものが違えば選手のタスクも変わるように、チームが変われば評価が変わるように、サッカーとはそういうものです。
トレセンの評価基準はトレセンの考える選手像という意味ではその選考は正しく、それがレアッシと違う部分があってもその信憑性を欠くものではないと思います。
もちろん、僕らならこの選手のほうに将来性を感じる、ということもありますが、それは人それぞれです。
理解して欲しいのは、トレセンが絶対的なものではないということです。
良い意味でも悪い意味でも、「今現在この時点で『トレセン側』が良いと思える選手を選考する」というものです。
まとめ
毎年ですが、トレセンに受かった選手にはそれを励みにさらに上まで行けるように促し、落ちた選手にはそれが『唯一のものではない』ことを伝えます。
おそらくレアッシの選手は理解していると思いますが、トレセンに受かったから、落ちたからということがクラブ内での競争に影響しないことは皆わかっています。
トレセンの評価とレアッシの評価は大きく違うところもありますので、落ちた選手はあまり気にする必要はないと思いますが、自分に何が足りないのかと考える事も重要です。
また、受かった選手はやはり認めてもらえるものがあるから選ばれたわけですから自信を持って欲しいですが、またそれが僕らが考える基準とは違うケースもあるということも理解し、さらなる成長につながれば良いのではないでしょうか。
トレセン制度について書くのはなかなか難しいですが、日本の育成年代の『特徴』として、今後もいろいろ書いてみたいと思います。