育成年代でよく誤解されるのがプロになるための唯一の方法があると思われることです。
例えばボール扱いの上手さをとって『個人で打開するテクニックがあれば高いレベルに行ける』
または『テクニックがなくても戦術的賢さがあれば…』
もしくは『フィジカルが大事だ…』
レアッシスタッフ内では『日本ではサッカー選手になるための唯一の方法があると思っている方が多い』というテーマもよく話に上がります。保護者の方でもそのように考えている方も多いのではないでしょうか。
フィジカルの重要性
レアッシではスペインの指導者ライセンスを取得したスタッフが4名いますが、一般的には「スペインサッカー=戦術的賢さ=それがサッカー選手になるには最も重要な要素」とイメージしている方も多いと思いますが、実際のところそれだけでは良い選手にはなれません。また、テクニック面も然りで、テクニックだけ、戦術的な賢さだけでは絶対に上へは行けません。また、サッカー選手には「メンタル面」もとても重要な要素です。
様々な要素がありますが、今回は「フィジカル」について考えてみました。
「フィジカル」と一言に言っても年齢により成長できる要素が異なります。単に筋力やスピードだけではなく、アジリティやコーディネーション、様々な身体的な要素を伸ばせていかなければなりません。
『サッカー選手を目指す』ということは『アスリート』を目指すことですので、当然フィジカル的な要素はとても重要な要素です。
実際は専門的には難しいフィジカルトレーニング 〜細分化が進むヨーロッパ〜
日本ではまだまだ、フィジカルに関する分野で専門的なコーチが仕事を細分化されていることは稀だと思います。トーレーナー兼フィジカルコーチだったり、街クラブレベルでは我々のようにサッカーのコーチスタッフが選手のフィジカル面を考えるというのが現状です。おそらく、Jリーグの下部組織でも、フィジカル能力を向上させるためだけのスタッフを置いているところは少ないと思います。
ましてはプロではない街クラブで『本当の専門的なフィジカルコーチ』を置いているクラブはほとんどありません。
『本当の専門的な』と表現したのは、現代のサッカー界では仕事の専門家が進み、ヨーロッパでは兼務するのではなく、様々な専門家が集まってチームのパフォーマンスを向上させるような態勢になってきています。
関東で活動されている「CREATIVE LABO」の関氏に来て頂きました
今回は現在関東を拠点に活動されてる「CREATIVE LABO」代表の関氏に来て頂きました。関氏は東京ベルディやFC東京、ジェフ千葉や東京国体などでコーチを務め、現在はCREATIVE LABOの代表として育成年代も含めたフィジカルトレーニングの分野で仕事をされている方です。(CREATIVE LABOについてはこちら)
午前中にサッカーの育成年代におけるフィジカルトレーニングの現状や、課題などいろいろなお話を伺いました。
またジュニアユース(U-15)の練習にも来て頂いて短い時間でしたが選手に指導して頂きました。
特殊な装置を使っての10mのスピード測定も。
今回いろいろなご縁があってお会いすることができましたが、いろんな話を聞けてとても考えさせられました。
進化する世界のサッカー界ですが、レアッシもまたそのスピードについていかなければなりません。