僕が指導者の勉強のために留学した、スペイン・バルセロナ。
(自分の写真を出すのは恥ずかしいですが…懐かしいですね)
(写真は監督のゴンサロとレアッシのスーパーバイザー坪井健太郎さん)
海外へ出ると、日本では学べないようなことを知ることだけでなく、いろんな人との出会いがあるのも事実です。
日本だとどうしても年齢や立場、様々な要因からなかなか出会えない方が多いのですが、海外へ出ると全てがフラットでいろんな人と出会うチャンスがあります。
ヨーロッパのビッグクラブと仕事をするスペイン人と住む
僕の場合運がよかったのか、留学して4ヶ月後にスペイン人の住む家の一室を借りることになりました。お父さん一人と子ども一人。部屋が一つ空いてるいるのでそこを借りて、それから約9ヶ月間住むことになりました。
家の前は地元の強豪チーム「エウロパ」のスタジアムが見えるマンション。
家から見るとこんな感じです。
そして一緒に住んだスペイン人「L」(イニシャル)は、当時ヨーロッパのビッグクラブに分析用のカメラを設置する仕事をしていました。
ヨーロッパにおける分析システムの先駆けで、一緒に住んでいる当時は多忙な日々を送っていました。
大きな会社ではなく、多分3~4人。
元々はカタルーニャの別の競技のコーチで、10数年前にその競技のために分析カメラシステムを開発したのがきっかけで、サッカー界にもそれを売り込んでいました。
スペインのビッグクラブだけでなく、ドイツ代表、イングランドにも仕事に向かい、「マンチェスター・シティ」にプレゼンしてその仕事が決まったなど、リアルタイムで様子を聞くことができました。
話して良いかどうかわかりませんが、マンチェスター・シティのプレゼン資料を見せてもらいましたが感動でした。練習場とスタジアムの分析用カメラ。
当時はカメラシステムの仕事が波に乗り、出てくるクラブの名前はそうそうたるものでした。
バルセロナにある、まだ駆け出しの頃に作った分析カメラシステムがある所へも見学に行きました。
そして彼が言っていたのが、今後はテクノロジーの進化は進み、それに乗り遅れてはダメだということ。
とあるプレミアリーグに属するチームの仕事をした後でチームのロッカールームの写真を僕に見せながら、こう言いました。
そこにはロッカールームにある巨大なスクリーン。
「ハーフタイムに分析した映像がこのスクリーンに映される。リアイルタイムに分析しながら後半の対策を練る。このスピーディさが今後は必要だ。今度イギリスに一緒に見に行こう。」
スペインは日本の数倍も速く進んでる…
この時に大きな差を感じました。
日本ではなく海外だから出会えるもの。海外に出ると全てがフラットです。
(住んでいたPiso)
海外へ出ることは、その地域のものを学べることだけでなく、いろんな人との出会いがあります。日本では出会えないような人に出会うのも『海外へ出ること』の魅力の一つですね。
ハードは無理でもソフトを日本に落とし込む
このヨーロッパでの変化のスピードの速さ。
ハードの面はとても難しいですが、ソフトの面ではどうでしょうか。
ヨーロッパの先端を行っている考えを日本のチームに落とし込む。ハードが無理でもそこで学んだこと、日々進化するものを日本の現場に落とし込む。それは可能かもしれません。
まずは海外で日本と世界の差を知る。行かないと分からないもの、知らない世界が多々あります。
そしてそれを日本に持ち込みアップデートする。その取り込むスピード、そして変化を恐れることなくチャレンジすることが、海外に出た後に日本でやれることだと思います。
(海外の指導者ライセンス 〜スペインの指導者ライセンス レベル1とは〜)
(戦術の授業はハイレベル 〜スペイン コーチングライセンス学校の内容〜)