みなさんこんにちは。ディレクターのカズです。
今日は毎週行われているクラブ会議の後に、育成コースU-12(小学生)の新シーズンの練習グループの振り分けや担当スタッフの割り当てについて会議を行いました。基本的には各グループに担当コーチがいますが、スタッフ全員で選手の成長を把握するために、これまで同様にいろんなコーチから学ぶ機会は新年度も継続して行きたいと思います。
全選手に試合環境を
先日U-9(小学3年生)の今年度の試合数や日数を掲載しましたが、今シーズンは以前より試合環境の改善が見られました。低学年だから試合がない、ファーストチームばかり試合があるのではなく、レアッシというクラブを選んで来てくれている「選手全員に充実した試合環境を提供する」というのをクラブの大きなテーマの一つとしていますので、来年度はもっと改善できるように頑張りたいと思います。
また、4月からは育成コースの前段階であるスクールコース(主に幼児・小学生)の選手にも試合環境を提供できるように改善している予定です。
競争とは補欠を作ることではない
クラブでは「内部の選手どうしの競争」も大きなテーマの一つにしていますが、これは「上へ上らないと試合に出れない」というものではありません。新年度はU-11(小学5年生)はファースト・セカンド・サードの3チームをエントリーして公式戦に参加する予定ですが、それぞれのチームが選手のレベルに適したレベルのリーグを戦います。勿論選手の能力やポジションによって出場するカテゴリーは違うのですが、もしサードチームを作らずに2チームで活動しようとしたら必ず試合に出れない選手が出てくるか、試合時間が極端に減少します。
選手は「試合に出ることで上手くなる」ものですから、サードチームまで作る必要があります。
トップの写真にあるように、現在は高校サッカーなどで多くの部員を抱えている学校が、選手が試合(公式戦)に出れていないにもかかわらず美談として伝えることもありますが、これははっきり言ってナンセンスです。
まだ若い青年は大人に騙されているだけ、と僕個人は考えます。多くの部員を抱えて学費を頂くなら、きちんとコーチを揃え、末端の選手にも試合環境を提供する必要があります。
クラブが提供する競争は必ず役に立つ
新年度もファースト・セカンド・サードといった中で選手の上下の移動は必ず起こります。そしてこれはクラブのジュニアユース(中学生)のカテゴリーでも同じです。いつも試合に出れて、もしくは出れなくて「競争できない弱い選手」になるのではなく、良い時も悪い時も適切な態度で練習や試合に臨める選手は必ずたくましく成長します。
サッカー選手としてだけでなく、将来厳しい社会の中でたくましく生きてゆく一人の人間としても、少年時代から、「競争が当たり前」の環境に身をおくことはとても大きな財産になると思います。
いつも繰り返し言いますが、競争とは単なる勝ち負けでなく、そのプロセスの中に成長する機会があるものです。ファーストチームで試合に出ていて、ある時期にファーストチームに召集されずセカンドチームでプレーしなくてはいけない時には選手は必ず落ち込みます。それを不服として腐ってしまっては成長は望めません。そういう選手は青年期にその壁をクリアできなかったことにより、社会人になってどのようになるかは、会社やその他での仕事の経験があればすぐに検討がつきます。
その時にどのような態度を取るかが重要で、それこそが「良いサッカー選手の育成」につながりますし厳しい社会の現実の中でたくましく生きる人間力にもつながると思います。
福岡という地方の小さな街クラブでも、しっかりとした環境を選手に提供できるようになれば、日本のサッカー環境はもっともっと良くなっていくのではないでしょうか。