日本サッカー協会(JFA)がジュニア(小学生)年代でも『リーグ戦文化の導入』を発案した時には、やっとリーグ戦の必要性が理解され、これから新しい育成年代の始まりかと期待したのですが、現状は変わっていません。
悲しいことですが、「8人制(7でも8でも良い)サッカーの重要性の理解も低い」こともそうですが、「リーグ戦の重要性」が『選手の将来のために必要なこと』だったり、『世界に追いつくためのもの』であることの認識がとても低いように思えます。
プレイヤーズファーストのレギュレーションを!
福岡支部のジュニアにおける『リーグ戦』。
リーグ戦のメリットを活かしきれていないし、その重要性の認識はあまりないのかもしれません。
もちろん、グランド確保の問題やその他の問題もあるとは思いますが、ここで一度考えなければなりません。
考え方として「リーグ戦は必要ない」と思うのか「リーグ戦は必要だ」と思うのか。
僕らは『選手がサッカーを学び、そして世界で通用する選手を日本から多く排出するにはリーグ戦文化が必要』だと強く感じていますが、それに共感してくれる人は少ないのかもしれません。
もちろん「リーグ戦は必要ない」という考えもあっても良いと思います。
重要なのは『選手を成長させるために大人が何をすべきか』といった『プレイヤーズファースト』の考えです。
「大人の都合」ではなくて「何をしたら選手たちが成長するのか」、真剣に議論する必要があります。
トーナメントに近いリーグ戦
どんな形式であれ、「リーグ戦」という形式をとれば事足りるものではありません。
「リーグ戦が必要だ」という考えで「今のレギュレーションで良い」と思うのは、「何故リーグ戦が必要か」ということを理解していない証拠です。
現実、僕らがイメージするリーグ戦ではなく、限りなくトーナメントに近いリーグ戦が行われているのが現状です。
ホーム&アウェーは日本では無理でも、リーグ戦としての試合数の少なさや日程の短さが、リーグ戦としての意味をないしていないことは容易に理解できます。
これらをオーガナイズしているのは、自分のチームを持つ監督やコーチたちで、それを調整するのはとても大変な作業です。
サッカー協会は何をするのか? 丸投げのサッカー協会
スペイン(カタルーニャ)では、年度の初めに全てのリーグ戦の日程(時間や場所、審判の派遣)などが組まれます。
その仕事を「カタルーニャサッカー協会が行い」、クラブはそれに合わせて試合会場に行き、試合を行うだけです。
クラブの仕事は新シーズンの監督を探し、新しい選手を獲得し、クラブの仕事を行う。
試合の日程や審判の問題は全て「協会が行う」というものです。
日本のサッカー協会の場合は勝手が違います。
「協会に登録料などのお金を払って、協会の仕事を無給に近い形で払ったクラブの方が行う」
そうすると、リーグ戦のスケジュールにしても「現場サイドの負担を軽減する」ために「本来のリーグ戦の目的」からかけ離れたものになっても仕方がないですね。
日本サッカー協会が唱える「プレイヤーズファースト」。
その考えには大賛成ですが、『具体的な策』がなければ意味がありません。
どうしても『ここにもやはり、日本のスポーツ界の悪しきものがある』ように思えてなりません。
結局は、『本気で世界を目指すために改革をする人材』が保守的な体制の中では生まれないのかもしれません。