いつも述べていますが、小学生年代から『戦術』を学ぶことはとても重要なことです。
小学生年代は「テクニックを伸ばす」だけでは不十分で、「選手の頭の中=インテリジェンス」をおろそかにすると、後々必ず苦労します。
前回「小学生必見! 悪い習慣を身につけると成長が遅くなる 〜とても重要なこと〜」で書きましたが「小学生年代で学ぶべき戦術」をおろそかにすると「その後の成長に大きく影響」します。
今回は、具体的に僕が「小学4年生に取り組んでいる戦術」を動画とともに解説したいと思います。
カウンターを受けた時の守備の対応
僕が担当しているU-10(小学4年生)。
プレーモデル的に「カウンターを受ける場面」が想定されます。その時に「数的不利」(相手の攻撃する人数の方が多い状況)、もしくは同数(相手の攻撃する選手とこちらの守備選手の数が同じ状況)に対して『どのように戦術的に守る』ということをトレーニングしてます。
その中で選手が意識してプレーしている場面がありましたので動画を使って解説したいと思います。
(2回連続でカウンターのような攻撃を受けているのは問題ですが、それは別のテーマです)
これは最近練習しているコンセプトが現れた場面です。
「相手の攻撃を遅らせ、味方の帰りを待つ」こと、つまりドリブルしてくる敵への距離の取り方やポジショニングなど、守備の対応が状況によって異なる。
また、その隣にいる選手の『ポジショニングや考えなければならないこと』
僕が練習しているグループの選手はイメージできると思いますが、「パスを出した選手はコーンを回ってから守備入る」「1対2から2対2になる練習」です。
選手の皆さん、イメージできますか?
この練習では、ドリブルしている敵へとの距離の取り方や、パスコースを切る、またはカバーする選手のポジションと考えること、を練習で伝えてますが、動画の場面では練習でやっていることが上手く出ました。
カバーリングというと通常は「味方が抜かれた後にプレッシャーに行けるポジション」になりますが、練習でやっている「味方をカバーしながらパスカットを狙う」という「2つのことを同時に考える」ということを「意識的にやっている」ことがプレーに出ています。
2回連続で出ているので、それは「偶然ではなく選手が意識してやっていること」です。
このように「戦術」とは難しいものでなく、「サッカー選手が身につけておかなければならないセオリー」も含まれます。
前回書きましたが、それを知らずに「悪い習慣が身につく」と、間違ったプレーを習慣化してしまいます。
正しいことを知らずにプレーしていると「悪い習慣が身につき」、正しいことを知っていれば「良い習慣」として身につきます。
同じような状況を何回もプレーする中で、「何も知らない」のと「知っていて習慣化される」のでは雲泥の違いがあります。