みなさんこんにちは。ディレクターのKazuです。
今日は選手の皆さんに向けた記事です。タイトルにもあるように『競争』というものについてコーチたちがどのように考えているかを伝えたいと思います。
レアッシのクラブ内には常に選手間の競争があります。これはコーチたちが意図的に作り出しているものです。『競争』とは「競争に勝ったから良かった」、「負けたらもうだめだ」というものではなく、常に結果に対してどのようなスタンスを取るかという事が重要になってきます。
小学生、中学生、高校生、サッカー選手として続けていくと常に良い時と悪い時があります。もちろんその時々の結果に対して一喜一憂するのですが、その時に自分がどのように考え、行動できるかがとても大事になってきます。
例えば、試合に招集されなかった時や、スタメンを外れた時、パフォーマンスが悪く途中で交代させられた時、当然つらい気持ちになると思いますが、その時にどのような行動を取るかをコーチたちはよく見ています。そのままふてくされるのか、投げ出してしまうのか。
また、その反対もあります。
スタメンで試合に出る時、そうではない選手の気持ちも汲んでスタメンとして責任を持って戦っているか。自分がスタメンではない時にはふてくされるけど、スタメンの時には気分良くプレーする。これではだめです。何故なら人間的な成長ができない選手は、その時は良くても、レベルが上がって行った際に壁にぶつかるとそれを超えれず、次のステップに進めないからです。
試合で上手く行かない時に仲間のせいにするのか、招集されない時に監督のせいにするのか、そうではなく「上手く行かない時に自分せいだと思えるか」、これはとても重要です。
コーチが体験した実際の例を上げます。あるとてもサッカーが上手い選手がいました。小・中学校と常に上の学年の試合にレギュラーで出て、自分の学年でもエース、選抜にも選ばれてました。足がとても早くテクニックもあり、ゴールセンスも抜群でした。おそらく福岡市内のみならず県内でも高いレベルにあったのではないでしょうか。しかし、県内でもトップクラスの高校に進学するとすぐにサッカー部を辞めてしまいました。おそらく、小さい頃からチームで一番で常にレギュラー、コーチに要求される事もなく育ってきたので、強豪校に行って初めての挫折を味わい、それを乗り越えることができなかったのではないかと思います。辞めた理由を知人から聞きましたが、「楽しくない」とか「監督と合わない」とか言い訳じみたことでした。
それを知った僕は「もったいないなあ、とても上手だったのに」と思いましたが、実際は厳しい世界で、高いレベルに上がって行くと、そのような能力の高い選手はいくらでもいます。つまり、壁を乗り越えられなかったら、誰も助けてくれることはなく「それで終わり」です。
小さな「挫折経験を繰り返す」こと、それを常に自分の力で乗り越えることができなければ上へは行けません。そういう意味で、日々の小さな挫折を経験しながら成長することはとても重要です。
自分が選ばれた時に、その責任を持ってプレーできるか、自分が選ばれなかった時に、ふてくされることなく日々の練習に100%全力を出して次のチャンスを待てるか。これはサッカー選手として高いレベルに上がって行くために絶対につきまとうものです。
そういう挫折がない選手は今の自分の能力より上のレベルに行くことはできません。上手く行かない時にどうするか、上手くいっている時に何を考え行動するか、常に謙虚な姿勢と向上心がなければ次のステップは踏めないでしょう。誰かのせいにするのも自分、サッカーを辞めると決断するのも自分、壁を乗り越えるのも「自分の決断」です。